1126 坊ちゃん

夏目漱石の「坊ちゃん」について目から鱗の新鮮な驚きを得た。
「世界」4,5の赤木昭夫論文「漱石の政治的遺言『坊ちゃん』の風刺」である。
これまで全く知らなかった意外な面が坊ちゃんには潜んでいる。
何かというと政治に対する風刺である。
当時の日本の政治状況を見て漱石なりの風刺を込めていると読めるというのだ。
そのキーワードは、山城屋、松、マドンナである。
山城屋は本文の1ページか2ページ目くらいに出てくるが、隣の家が山城屋という質屋で、そこの息子が柿を盗みに来るのでとっつかまえてどづいたら垣根のしたに転げ落ちて、母親か誰かが怒鳴り込んできたという描写がある。
どづいたとき坊ちゃんの着物の袖がそいつの頭に引っかかってちぎれてしまって母親が謝りに行ったときそれも一緒にもらってきたと強がりみたいなことを言うのだ。
また坊ちゃんが松山で宿泊する宿も山城屋である。
その山城屋は実は陸軍省の公金を使い込んで後に自殺した山城屋和助をイメージしている。
そして質屋の息子は山縣有朋という当時の陸軍中将で山城屋が自殺すると司法省の追究を受け陸軍大佐を辞任したという。
これが質屋の息子が転げ落ちたと重ねているというのだ。
山城屋=山縣有朋である。
二つ目の「松」はどうか。
坊ちゃんが赤シャツと野だいこに誘われて釣りに出る場面で沖合にある小島に松を見つけ赤シャツがターナーの松にそっくりだとか何とかいって、あの島をターナー島と名づけようという。
その松はなぜ出てくるのか。
それは山縣有朋の京都の別邸にある松をイメージさせるというのだ。
京都の「無麟庵」むりんあんという。
山縣有朋はあの不祥事から立ち直って今や首相となっている。
この権力を使って山県は結構傍若無人ぶりを発揮する。
「松」は明治天皇から下賜されたと彼は吹聴する。
ほんとのところは山縣が天皇にせびったものらしいが。
そういう「松」を漱石は揶揄っているのだ、という。
三つ目の「マドンナ」についてはto be continued@tomorrow

「桜散る 散れよ散れ散れ 花吹雪」  0412

きょうは久しぶりに温泉につかってきた。
家の風呂が故障して使えないため。
あーまた金がいる。
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