1437 西脇の雨

西脇順三郎の詩「雨」
やはり第一詩集「Ambarvalia」から「天気」「カプリの牧人」に次ぐ3番目の詩。


南風は柔かい女神をもたらした。
青銅をぬらした、噴水をぬらした、
ツバメの羽と黄金の毛をぬらした、
潮をぬらし、砂をぬらし、魚をぬらした。
静かに寺院と風呂場と劇場をぬらした、
この静かな柔かい女神の行列が
私の舌をぬらした。

雨を「女神」にたとえている優雅さ。
ふくよかさが感じられる「柔かい」という形容詞。
雨の粒が「行列」と表現される新鮮さ。
そして、ぬらす相手の「青銅」「噴水」「ツバメの羽」「黄金の毛」「潮」「砂」「魚」「寺院」「風呂場」「劇場」。
この並びの計算された順番。
そして何より「ぬらし」「ぬらした」「した」という音のリズム。
「した」で韻を踏んでいる。
最後は「私=わたし=したわ」+「舌=した」+「ぬらした」という「した」の連続。
全体を通してギリシアとか外国の地名は出てこないにもかかわらず如何にも地中海的イメージを受けるところがすごい。
・・・今日は雨が降ったので思い出して書いてみた。
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田舎親爺のつれづれ日記。記憶を記録に、記録を記憶に。
Jazz大好き、クラシックも大好き。
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生き馬の目を抜くような世の中、ちょっと立ち止まりしゃがんでみよう。そして斜眼で見える世相を書いてみたい。

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